猫から人に移る病気はあるの?猫と暮らすことで気を付ける6つの病気とは
病気の原因になる細菌やウィルスには掛かる動物が決まっているため、猫と人とで共通でする病気はほとんどありません。
人には感染するけど、猫には感染しないなど、病原体の住みかは決まっているのです。
一般的に猫がかかる猫風邪は、人間がかかる風邪とは全く異なる病原体です。
猫の風が人に移ることも、人の風邪が猫に移ることもありません。
その中でも、お互いに移しあってしまう病気は少なからずあります。
よく耳にする「鳥インフルエンザ」などは人と動物で感染する病気の『人獣共通感染症』に当たります。
猫から人に移る病気だけではなく、人が猫に移す可能性があることも忘れないようにしましょう。
ねこひっかき病
人の症状
感染後3~14日後に傷口が赤く腫れ、ずきずきと痛んだりして発熱することもあります。
リンパ腺が大きく腫れ、治療が遅れると症状が長引くことがあります。
感染経路
病原体に感染している猫に引搔かれたり、噛まれたりすることで感染します。
猫に付着していたノミからの感染も可能性があります。
猫の症状
猫への症状はありません。
Q熱
人の症状
急性の場合は2~4週間の潜伏後に高熱、リンパの腫れが現れます。
慢性化すると倦怠感、無気力などの慢性疲労に繋がります。
慢性肝炎や心筋炎などの重い症状が現れることもありますので、早めの対処が大切です。
感染経路
猫の体内にいる細菌で、排泄物や母乳などが人間の口に入ることにより感染します。
猫の症状
猫の多くは無症状で、妊娠した場合に流産することがあります。
皮膚糸状菌症
人の症状
皮膚が赤くなり円形に広がり、軽いかゆみが出ます。
頭に感染すると円形脱毛症になったりし、首や腕など直接接触する部分に多くみられます。
感染経路
免疫力の低下や湿気などで皮膚が弱っているところに、カビ菌が付着することで発症します。
猫にカビが生えていて、そこを触った手などそのままにしておくことで感染に繋がります。
猫の症状
猫は顔や耳や手足に感染し、円形に脱毛します。
脱毛した部分の回りにフケやかさぶたができたりします。
疥癬(かいせん)
人の症状
一時的にかゆみがあり、皮膚の柔らかい部分に発疹や水泡が見られます。
人の皮膚には長いこと住みつくことができないため、猫が完治すれば飼い主も自然に治ります。
感染経路
疥癬に感染した猫を撫でるなどの接触により感染します。
猫が使用したベッドを触るなどの間接的な接触でも感染します。
猫の症状
猫の病気の中でも、激しいかゆみが出る病気とされています。
猫はあまりのかゆさに、患部を噛んだり掻きむしったりして傷になってしまうこともあります。
掻きむしって傷になったところから、細菌が入ることで二次感染を引き起こします。
パスツレラ症
人の症状
猫に噛まれた後に30分~3日のうちに傷口が膨れ上がり、ずきずきと痛み化膿したりします。
口や鼻などの粘膜が感染すると呼吸器症状や副鼻腔炎(蓄膿症)にもかかります。
感染経路
猫に噛まれたり、引搔かれたりすることで感染します。
ほかには猫のに口を舐められたりすることで感染することもあります。
猫の症状
猫への症状はありません。
回虫症
人の症状
回虫の幼虫が内臓にいる場合に、食欲不振や腰痛などが起こります。
幼虫が移動して神経に入ると、運動障害や脳炎、目に入ると視覚障害を起こすこともあります。
感染経路
猫のうんちに排泄された虫卵が口に入ることで感染します。
猫からではないのですが、感染した牛や鳥のレバ刺しを食べても感染することがあります。
猫の症状
成猫の場合にはあまり症状が出ないことが多いです。
子猫の場合には、下痢や嘔吐といった症状が現れます。
まとめ
猫から人に移る病気は、あまり多くはないですが存在します。
感染経路は、噛み傷や引搔き傷、ノミを通じての感染、うんちなどの排泄物からの感染となります。
猫から人への感染経路を正しく理解することで、猫と付き合いかたで予防することは可能です。
何より飼い主自身が感染しないように、万全の健康管理が大切です。