猫のシニア期はいつから?年齢にあった世話をしよう

猫の障害を成長段階で分けると、一般的には「子猫期」「成猫期」「シニア期」の大きく三つに分けることができます。

「子猫期」は、誕生から満1歳になるまでを言います。

「成猫期」は、満1歳を過ぎて体力・精神ともに安定し大人の猫になった時からを指します。

猫が満7歳を過ぎたころから老化が始まり「シニア期」を迎えます。

日本の猫の平均寿命は約16年と言われおり、生涯の半分以上が「シニア期」ということになります。

充実したシニア期を過ごすために、若いうちから健康に気を遣い、年齢にあった細かい世話が必要不可欠です。

シニア期のサイン

見た目には変化がわかりにくいですが、猫も徐々に年を取っていきます。

適切な世話をしてあげるためにも、愛猫の老化のサインを見逃さないようにしましょう。

老化ではなく、病気のサインがあればすぐに獣医に相談をしましょう。

行動

もともと寝る時間が長い猫ですが、寝る時間がさらに増え歩くのもゆっくりになります。

階段の上り下りが苦手になり、ジャンプすることもできなくなっていきます。

飼い主が遊びに誘っても、遊びに乗ってくることがなくなります。

性格が変化する猫もいて、甘えん坊になる猫や神経質になる猫がいます。

体重

人と同じで年をとることで基礎代謝が下がり、食欲があるうちは太りやすくなります。

15歳以上の高齢になると、食が細くなりやせていく傾向があります。

猫にとって体重は健康のバロメータなので定期的にチェックをしてあげましょう。

シニア期なのに以上に食欲が増える場合は病気の疑いも考えられます。

人間と同じように、猫も年を取ると聴力が落ちます。

名前を呼んでも振り返らなかったり、小さな音では反応しなかったりします。

聞こえないせいか、行動も消極的になりあまり動かなくなることに繋がります。

自分の声も聞こえにくくなるため、若いときよりも大声で鳴くようになります。

猫は「ニオイ」で食べ物か、そうでないかを判断します。

嗅覚が衰えると「ニオイ」で食べ物を判断できないために、必然的に食欲も落ちていきます。

若いときには絶対に口にしなかった猫にとっての毒性のものも、ついうっかり食べてしまう事故につながるので注意が必要です。

猫はもともと歯周病になりやすいですが、高齢になるとさらに可能性が増します。

歯周病になることで、口臭がひどくなったり、歯が抜け落ちたりすることがあります。

口内炎にも掛かりやすくなり、その痛みから食事ができなくなることもあります。

歯の健康が猫の寿命を左右するため、若いときからの歯磨きなどのケアを心がけるようにしましょう。

老化で視力が低下し、行動範囲が狭くなります。

猫は目が見えなくなっても、嗅覚や聴覚でカバーができるため生活に支障はあまり出ません。

そのため、目が全然見えなくなっていたとしても気づかない場合があります。

キレイ好きな猫も年を取ると毛繕いをしなくなります。

そのため、若いころよりも毛がパサついた感じになります。

ひげや被毛に白髪が増えたりすることもあります。

小まめなブラッシングをして清潔に保ちましょう。

爪・肉球

年を取るとあまり爪とぎをしなくなるため、爪が伸びがちになります。

爪が伸びすぎると肉球に刺さるなどのけがをするので、こまめな爪切りをしてあげましょう。

肉球が乾燥して、ひび割れを起こすことも増えるでしょう。

そういった場合には、肉球専用のクリームを塗ってあげると効果的です。

環境の変化はシニア期に入る前に

猫はもともと環境の変化が苦手な動物です。

環境が変わってしまうとストレスになり病気になってしまうことに繋がります。

特に避けたいのがシニア期の環境の変化です。

シニア期に入ってからの同居猫を増やすことは、ゆっくりしたいシニア期の猫にとって負担となってしまうでしょう。

シニア期の猫には、これまでの変わらない生活を守ってあげることが長寿の秘訣です。

トイレを変更してあげる

老化により筋力が衰えるため、トイレのヘリをまたぐのが難しくなります。

トイレの容器を浅いものに変更して、タオルなどの踏み台を設置してあげると良いでしょう。

粗相などが気になる場合には、周囲にペットシーツを敷いてあげれば片づけも楽になります。

トイレが間に合わず、粗相をしてしまうようであれば寝床の近くに置いてあげるようにしましょう。

お手入れの頻度をあげる

年を取ると毛繕いする頻度が極端に減ります。

そのため、飼い主によるブラッシングの頻度を上げてあげましょう。

ブラッシングは毛を整えるだけではなく、血行促進にも効果があり健康に影響を与えるので積極的にしてあげましょう、

目ヤニなども出やすくなるので細かいケアを一緒にしてあげましょう。

食事の変更

猫の年齢にあったフードを与えてあげましょう。

シニア期に入ったら、シニア期専用のキャットフードを用意してあげましょう。

シニア期のフードには、老化を防止するビタミン等が加えられています。

長生きを考えるのであれば、病気になり難い「プレミアムフード」を選んであげるのも一つの選択です。

また、若いころと同じように新鮮な水を用意してあげ、好きな時に飲めるように各部屋に水飲み場を用意してください。

環境を整える

シニア期に入ると、徐々に足腰が衰えるのでジャンプが億劫になります。

移動をスムーズにするために、踏み台を作ってあげるなど工夫をしてあげると良いでしょう。

上り下りが楽になれば、行動が制限されずにストレスも軽減することができます。

まとめ

人間と同じように猫も必ず年を取っていき、お年寄りになります。

常日頃から一緒に生活をしているのでわかりにくいですが、愛猫の老化のサインを見つけて猫にあった世話をしてあげてください。

猫の老化による変化を理解して、適切な世話をするようにしましょう。

猫がシニア期を楽しく伸び伸び過ごせるためには、飼い主の適切な世話に掛かっています。

スポンサーリンク