猫が1匹がいいそれとも多頭飼い?多頭飼いをするときに考えること
猫は単独で生活をする動物ですが、どうして多頭飼いが可能なのでしょうか。
多頭飼いを嫌う猫もいて、ほかの猫がいることがストレスになることも。
多頭飼いをするときは、飼い主が猫との暮らしをどうしたいのか想像することが大切です。
猫はもともと単独生活
子猫は、一緒に生まれた兄弟たちと共に母猫のそばで成長します。
兄弟猫の遊びながら体を鍛えて、狩りの仕方を覚えます。
野生の場合は、生後半年ほどで母猫のもとを離れて独立し、それ以降は一匹で生活をします。
おとなになると単独で暮らすのが猫本来の暮らし方なので、一匹で飼うことがかわいそうなんてことはありません。
実はいやいや独立する
子猫が成長してくると、母猫はある日突然子猫を寄せ付けなくなります。
甘えようとする子猫を母親はしつこく攻撃し、子猫はしぶしぶ母猫の元を去っていきます。
子猫は独立したくて独立するのではなく、母猫に追われ、自力で生きていくほかに道がなくなり独立していくのです。
独立させるのは母猫の優しさ
独立させるときの母猫の行動は、非常な仕打ちのように思えますがそうではありません。
いつまでも子猫たちが同じ縄張りで生活をしていると、いずれ獲物が不足します。
獲物の不足は全員の死を意味し、全員が生き延びるために母猫は子猫を追い出し、新たな縄張りを作るように促します。
母猫の行動は非常なように思えますが、実は優しさからくる自然のしくみなのです。
子猫気分と多頭飼い
子猫気分
「子猫は母猫に追われ、いやいや独立する」ということは、母猫が追い払わなければ子猫はいつまで経っても母猫のそばにいるということになります。
「できることなら、いつまでもママに甘えたいニャー」というのが子猫の本音です。
もし母猫に守られた生活ができるのなら、ずっと子猫気分のままでいられるということなります。
飼い主と飼い猫の関係が母猫と子猫の関係となっていて、子猫を追い払うことはないので、いつまでたっても子猫気分でいるようになります。
子猫気分が多頭飼いを可能にする
おとなになったら一匹で暮らす単独生活をする動物の猫ですが、複数の成猫を一緒に飼うことは可能です。
それは飼い猫がいつまでたっても子猫気分であることが密接に関係しています。
子猫は、一緒に生まれた兄弟たちを仲間として遊び、共に寝たり食べたりして集団行動をします。
子猫の時から同居している猫どうしはその時の状態がずっと続きます。
おとなになってから同居したとしても、その猫が子猫気分であれば同居する猫は自然と仲間となります。
多頭飼いは必ずしも可能ではない
母猫からの強制的な独立がなく、子猫気分が抜けないので多頭飼いが必ず可能かいうとそうではありません。
社会期の過ごし方によって、ほかの動物でもうまくいくことはあります。
成猫になってからでも多頭飼いが可能です。
しかし、猫の性格によっては、どうしてもうまくいかず常にケンカをしてしまうこともあります。
うまくいっているか判断しにくい
「ケンカをしないからうまくいっている」と言えるものでもありません。
表面上なにもないまま、「お互い無視」という形で折り合いをつけている可能性もあります。
どちらの猫にとっても居心地良いものではなく、猫がストレスを感じている可能性があります。
猫どうしが生活をしていてストレスになっているのかは、ある程度経験を積まないとわかりません。
猫自身もストレスを感じていても、その原因がなんなのか気づいていない場合があります。
猫どうしの距離は迎え方によって変わり、その後の多頭飼い生活がうまくいくか決まります。
多頭飼いは最初に考えておくと後が楽
猫を最初に飼い始めるときは、一匹で飼うのか、複数で飼うのかを考えておくといいでしょう。
もし複数で飼うと決めている場合は、多頭飼いをスムーズに進めるために最初に二匹同時に飼い始めるのをおすすめします。
最初から二匹で飼って兄弟感覚が続くので、そこに三匹目を迎えると兄弟猫の間隔をもって接するのでうまくいく確率はぐんと上がります。
可能性は低いですが二匹同時に飼って途中から増やす場合、いじめにあってしまうこともあるので注意が必要です。
猫との生活を想像しながら頭数を決める
猫を一匹で飼う場合、飼い主を母猫とみなし、時には兄弟とみなし飼い主にすべてを求めます。
多頭飼いをした場合には、お腹がすいたときには飼い主を母猫とみなし甘えますが、遊びたいときには仲間の猫を相手にします。
猫を飼ったときにどのように猫と暮らしをしたいのか想像することがとても大切です。
一匹で飼っていた猫を途中で多頭飼いにしたら、甘える頻度が少なくなる可能性もあります。
いつも自分と一緒にいてほしいと猫に望むなら、一匹で飼うことをおすすめします。
まとめ
猫はもともと単独で生活する動物でなので、一匹で飼われることはかわいそうなことではありません。
飼い猫は子猫気分が抜けないので、多頭飼いをすることがそんなに難しくありません。
もし多頭飼いを最初から検討しているのであれば、多頭飼いをよりスムーズに進めるために、始めに二匹以上飼うことをお勧めします。
猫の飼う頭数を決めるのは、猫とどんな生活をするのか想像することが大切です。