甘えたいときに見せる猫の赤ちゃん返り行動とは???
猫が見せる赤ちゃん返り行動は、飼い主に甘えているのかもしれません。
甘えた行動は、母猫に乳をねだる行動が原型と言えます。
母乳を飲んでいるときの心地よさや安心感を覚えていて、甘えたい気分になるとゴロゴロのどを鳴らしたり、足でフミフミしたりします。
元の甘える対象が母猫であったとしても、不思議と徐々に対象は飼い主に移っていきます。
前足でフミフミ行動
授乳行動からくるフミフミ行動
赤ちゃん猫は、母猫の乳をニオイで探し当て、本能的に乳首に吸い付きます。
極端な話ではありますが、本能的には突起物があればなんにでも吸い付きます。
乳を飲むとき、両前足を乳房にかけ子猫同士が押し合って乳を飲みます。
足を開いたり閉じたり
猫の前足は犬と異なり、小さなものなら指を開いて握ることが可能です。
赤ちゃんは乳の出が少しでも悪くなると、反射的に手で乳房を揉むようにフミフミ行動をとるようになります。
フミフミ行動は多くの動物にみられる行動ですが、シカやウシのような有蹄類の場合には前足でフミフミする代わりの行動は頭突きになります。
赤ちゃん猫は爪を引き込めることができないのですが、爪が柔らかいので乳房を傷つけることはありません。
フミフミ行動を見せる子供っぽさ
フミフミ行動は、授乳のときに見られますが大人の猫も飼い主に向かって行うことがあります。
大人になっても四六時中フミフミ行動をするネコは、子供っぽさが強く残っていると言えます。
毛布やシーツなどにしているのであれば問題はありませんが、手などにしているときは爪を出すことがあるので気を付けましょう。
喉をゴロゴロ
ゴロゴロは気持ちを伝えている
猫は心地良いときに喉をごろごろ鳴らすことで知られていますが、実は傷ついて苦しいときにもゴロゴロと鳴きます。
現在ではゴロゴロ鳴くのは「自分の気持ちを伝える音」だという説が主流となっています。(諸説あり)
喉のゴロゴロには個性がある
ゴロゴロ喉を震わせているときは、咽頭が人目では分らないくらい微妙に規則正しく震え、音量にすると小声と同じくらいです。
音響的には個性があり、体格や年齢で変化せず、生まれてから一生涯変わりません。
ゴロゴロの使い分けとメッセージ
ゴロゴロ喉を鳴らすときは、相手によってゴロゴロで伝えるッセージが変わってきます。
飼い主に対してゴロゴロと音を鳴らすのは、甘えている証拠です。
<ゴロゴロ音のメッセージ>
- 子猫⇒母猫:乳を吸っているときに無事に吸っていることを母猫に知らせるメッセージ。
- 母猫⇒子猫:子猫がいる場所に近づくときに、母猫が安全であることを伝えます。
- 猫⇒飼い主:子猫気分で飼い主に甘えたい、満足だという気持ちを飼い主に伝えます。
- 勝者⇔敗者:けがを負った猫が相手にこれ以上攻撃されないように発します。勝者も敵意がないことを知らせるのに喉を鳴らします。
シッポ立て行動
成猫は要求、子猫は迷子防止
飼い主が猫を呼ぶとシッポを高く立てて寄ってくることがあります。
これは食べ物を要求していたり、何かしてほしいときの「要求」気分の時に起こす行動です。
もともとシッポを立てて寄ってくるのは子猫の行動から来ています。
母猫の狩りについていくときにシッポをピンと立てて母猫の後をついていきます。
シッポは旗印のようなもので、服従して従うだけではなく迷子防止の意味があります。
シッポが立つのはおしりを舐められる気持ちよさから
「シッポ立て行動」のルーツは、赤ちゃん猫の時に母猫におしりを舐められてもらうのにシッポを立てます。
赤ちゃん猫の排便は母猫に肛門を舐められることで促されます。
舐められることが快適であると記憶して、次の排便から積極的に舐めてもらいたくなりシッポを立てます。
成猫がシッポを立てて近づいてくるのは、赤ちゃん猫の排泄から派生したものと言えます。
軽く撫でることで猫もうっとり
母猫が舐めるのは、おしりだけではありません。
子猫の口の周り、お腹などを順番にを舐めていきます。
「舐める行動」は皮膚を刺激したりしてマッサージ効果があり、消化器官の働きをよくします。
母猫が子猫の体を舌で舐めるように、体中を優しく手のひらで撫でてあげるとうっとりすることでしょう。
まとめ
成猫になっても、前足でのフミフミ行動や喉をゴロゴロ鳴らしたり、シッポを立てて寄ってくるでしょう。
その時は飼い主に対して、甘えてい気持ちなのかもしれません。
赤ちゃん気分が少し抜け切れていませんが、とても愛くるしい行動でほっこりすることでしょう。